家族旅行の行き先を検討し始めていた矢先、北海道新幹線が開通した。これはちょうどいい!と思い北海道に行くことにした。なので、これは自ら計画・実行した初めての北海道旅行の記録。
旅の同行者は母と犬。他者のプライバシーは守らねばならないので、それを考えると載せられる写真が限られてしまった。そこはご容赦願いたい。
2017年5月某日 1日め
早く起きてまず自分と犬の身支度をした。犬は初めての新幹線旅。人間の旅行に付き合ってもらうからにはできるだけ快適に過ごしてもらえるようにと考えると荷物が増えた。
自宅からタクシーで最寄り駅へ行き、さらに最寄駅から北海道新幹線の停車駅へ移動。人間の切符は事前にえきねっとで購入済み。犬はキャリーケースにすっぽり入ってもらい、改札窓口で手回り品切符を購入。290円。安い。手回り品切符に留め具が付いていて、駅員さんがキャリーケースに括り付けてくれた。
北海道新幹線に乗り込んでから、購入したサンドイッチやお茶などで軽く朝食をとった。犬が入ったキャリーケースは母と交代で膝に乗せていたが、犬は静かに車窓からの景色を眺めたりおやつを食べたり、うとうとと眠ったりしていた。慣れない新幹線移動を少し心配していたのでほっとした。
新幹線の座席は往来が少ないであろう場所(トイレの近くなどは避けた)、かつ万が一吠えてしまった場合にデッキに移動しやすいことを考慮して慎重に選んだが、その心配は無用だった。とても助かった。おりこう。天才。
結局、乗車から降車まで犬は一度も吠えることなく、音を発したのはキャリーケースのなかで玩具のぬいぐるみを踏んだときにそれが「ぷお」と一度鳴っただけだった。周囲の乗客はそこに犬がいたことなど気づいていなかったと思う。
さて、前置きが長くなったけれど、いよいよ新函館北斗駅に到着。自宅を出てからじつに5時間ほどの移動だった。お疲れさま。
乗車時間が長かったので、犬はまず外へ出てトイレを済ませた。よくがんばった。開放感から、駅前で北斗市のゆるキャラ「ずーしーほっきー」とツーショット撮影。ホッキ貝の寿司がモチーフらしい。犬の許可が得られないので顔はスタンプで隠しているが、犬は満面の笑顔だった。
少し歩いて身体をほぐし、予約していたレンタカー会社へ向かう。当時はまだペット乗車OKなレンタカーが限られていて、予約までには数社に問い合わせまくる日々だった。ペット乗車OKとうたっていも「キャリーケースに入れたうえで、トランクに入れておかなければいけない」だったり、「どんな小型犬でも犬連れの場合はワゴン車しか予約しかできない」だったり、各社さまざまなルールがあった。
そのなかでも車種選択は自由、キャリーケースに入っていれば後部座席でOKというルールだったバジェットレンタカーを予約した。事前の問い合わせの際にも丁寧に案内してくれて、外資系だから犬に優しいのかなぁなどと思ったりした。担当者の人が優しかっただけかもしれない。(バジェットレンタカーは、今はもう函館北斗駅前から撤退してしまった。残念。)
無事にレンタカーを借り、新函館北斗駅から大沼を抜け森町方面へ。お寿司の持ち帰りを予約したいろは寿司さんへ。犬と食事ができるお店はなかなかないだろうと思ってテイクアウトできるお店を事前に調べておき、駅で電話注文しておいたのだった。
せっかくの美味しそうなお寿司なので、町内のオニウシ公園へ移動してベンチで食べた。いいお天気で快晴。青空に桜が映えてとてもきれいだった。お寿司はどれも美味しく、北海道旅行最高のスタート。オニウシ公園は道の駅YOU・遊・森に隣接していてアクセスがよく、歩きやすくていい公園だった。
いろは寿司さんは2023年に営業を終了されたとのこと。美味しいお寿司をありがとうございました。
森町から噴火湾沿いに車を走らせ、八雲PAへ。八雲PAからは噴火湾パノラマパークにアクセスできて、ここも犬の散歩にちょうどよかった。青々とした芝生の上を犬がうさぎのようにぴょんぴょん跳ねていた。
その後、道の駅とようらに休憩に立ち寄った。豊浦町はボクシングの内藤大助選手の出身地とのことで、等身大パネルがあった。
売店で買った帆立フライが絶品で、おいCベリーという名前のいちごも砂糖水をぶっかけたのかと思うくらい甘かった。犬もいちごをむしゃむしゃ食べた。素朴でいい道の駅だった。最近は観光地然としたお洒落な道の駅が増えているけど、個人的には農産直売所と売店があって、地元の人も訪れるような道の駅が好き。
そこからほどなくして、初日の目的地である洞爺湖へ。羊蹄山がきれいに見えた。いいお天気でよかった。
洞爺湖畔にあるザ レイクビュー TOYA 乃の風リゾートにチェックイン。ペットと一緒に泊まれる宿を探していて、いくつかの候補のなかでお問い合わせの際の対応がとてもよかったのでこちらに決めた。実際の宿泊もとても快適だったので、ここに泊まることにして本当によかった。
宿泊した部屋はその名も「ワンちゃんルーム」。部屋から洞爺湖畔に直接出入りできる、犬連れにはもってこいの立地。そしてホテルの1階部分はすべてワンちゃんルームということで、犬が少し吠えてしまったりしても「おたがいさまですね。ワンちゃんルームですものね。」という感じで気兼ねしなくて済むのもありがたかった。
夕食はホテル内のLe Vent(ル・ヴォン)というレストランでビュッフェ。地物や道山の食材がふんだんに使われていて、季節感がある料理が多く美味しかった。窓際の席を用意していただいたので眺めもよく幸せなひと時だった。この間、犬は部屋で留守番。激怒していた。ごめんよ。
大浴場も天空露天風呂も広々として気持ちよかった。犬が置いてけぼりにされると怒るので、温泉に母と交代で行ったような気がする。夜には洞爺湖で花火が上がり、外に出てみんなで花火を見た。なんだかゴージャスだった。ただし犬は花火が嫌いなので、早々に退散。
犬のことばかり書いているけど、母もこの旅行を心から喜んでいた。よかった。